2024年4月18日

タイのホワイトカラー人材紹介市場の動向 (2024年1月~3月)

世界11ヵ国で人材紹介事業を展開するJAC Recruitmentは、JACグループ各社の拠点を展開しているタイでの、2024年1月~3月のホワイトカラー人材紹介の市場動向をまとめました。

タイのホワイトカラー人材紹介市場の動向 (2024年1月~3月)

タイ:国内の内需回復に期待 駐在からの切替えポジションのニーズは継続中

求人数前年同期比:68%
求人数前期比(過去3年):

2021年2022年2023年2024年
4~6月7~9月10~12月1~3月4~6月7~9月10~12月1~3月4~6月7~9月10~12月1~3月
90%93%90%154%80%143%57%205%82%97%79%108%

<タイの国内情勢>

2023年通年のGDPは輸出の不振、消費回復の鈍化などが響き、2022年の成長率2.6%から減速し、最終的に1.9%となりました。タイ国家経済社会開発委員会は2024年のGDP予想値を前回予測の2.7~3.7%から、2.2~3.2%に下方修正しています。2024年は消費を中心に内需は回復すると予想されるも、ペースは緩やかなものになる見込みです。観光セクターにおいて、タイ政府は外国人旅行者数の目標を2023年の2,810万から2024年は3,500万人に押し上げ、景気回復を目指しています。

<企業のタイにおける採用動向>

引き続き、日本人の現地採用求人数は増加しており、求人傾向としてはビジネス拡大のための増員募集よりも欠員補充理由が多くなっています。それら多くの求人は駐在員の代替ポジションとして、MD・GM・Managerといったハイクラスポジション、製造現場の責任者、またはASEAN・その他海外エリア等への新規顧客開拓の営業統括等のポジションのため、豊富な経験や高いスキルが必要とされています。多くの企業が現地採用でこれらのハイスキル人材を求める背景としては、本社側での駐在員候補者が豊富ではなく、人員構成上、駐在員を派遣できない状況にあるためです。駐在員に係るコスト削減を進める企業もあり、駐在員からの切り替え目的での現地採用ニーズは今後も継続すると見込んでいます。

<タイの求職者動向>

駐在員の代替ポジションとしてハイクラス人材を探す企業が増えてきている中、元駐在員の方でタイでの長期的な生活を希望される求職者が増える傾向にあります。特に40~50代以上で、英語、もしくはタイ語を日常会話レベルで話すことができ、豊富な経験、高い専門性、または製造に関する技術や知見を生かし、即戦力として会社成長に貢献できるクラスの方々です。

ガヴィン・ヘンショー

JAC Recruitment タイ法人 社長
ガヴィン・ヘンショー

■JAC Recruitment タイ 概要
https://www.jacgroup.com/jp/locations/country/thailand

■JAC Recruitment タイ 転職サイト
https://www.jac-recruitment.co.th/ja

【ジェイ エイ シー リクルートメント アジア各社の求人数増減一覧】

 前期(2023年10~12 月)比前年同期比
シンガポール108%55%
マレーシア118%88%
タイ108%68%
インドネシア122%134%
ベトナム86%97%
韓国76%57%
インド110%96%
日本(※)109%92%

※日本企業の海外事業関連求人
注)アジア各社の求人数については、アジア各社が意図的に講じた戦略(高額帯年収の求人やスペシャリスト層求人に特化するなど)により、増減する場合もあります。そのため、アジア各社の求人数の増減は、各社の業績を直接反映するものではありません。

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