人材紹介事業の売上高は「コンサルタント数×1人あたり生産性」によって構成されているため、コンサルタントの増員とともに、1人あたり生産性を向上するための教育が重要となります。特に当社グループは、採用を拡大する中で、年次の浅いコンサルタントが増加していることから、教育体制の強化に注力しています。
 

JAC Standard

JACグループでは、「質と収益で世界No.1」の実現のために、独自の教育プログラムを開発しています。その基本となるのが、コンサルタントのサービス品質の水準を定めた「JAC Standard」です。さらに、このJAC Standardを浸透するために、基本的な知識やスキル、達成すべき指標をまとめた「JAC Standardハンドブック」を日本語・英語の2ヵ国語で制作し、グループ全社員に配布するとともに、オンボーディングをはじめとした各種研修で活用しています。また、JACグループの基本的な考えを伝えるために、代表取締役会長兼社長も加わって、内容の定期的な見直しを行っています。
このJAC Standardハンドブックを活用して全社員が共通して受講する研修プログラムを導入しています。研修は、グローバルな視点でのビジネス展開や、企業顧客およびキャンディデイトとの関係構築にくわえ、SDGsやステークホルダーとの関係について学ぶ時間も設けています。

 

人材育成施策の強化

当社では、社内で蓄積されたノウハウを最大限に活用するために、コンサルタント経験者で構成されるTalent Development Divisionを設置して、主に自社のリソースを活用した独自の研修を構築・運用しています。Talent Development Divisionは、教育制度の充実にあわせてメンバーの増員を図っており、2025年度は前年比24%増加の21名になりました。


当社グループは、現在、売上拡大に向けて、毎年多くの人材を採用しており、2025年度も新卒・中途採用あわせて549名が入社しました。そのため当社では、入社した新人コンサルタントの早期育成に注力し、充実したオンボーディングを実施しています。入社から14ヵ月は、育成期間と位置付けて、教育部門と配属部門の管理職やバディ(教育担当)が連携して計画的な育成を図っています。最初の1ヵ月は全社員を東京本社に集めた対面の研修を行います。集合研修では、当社グループの基本的な考え方や当社グループのコンサルティング型の人材紹介事業の特徴の理解から始まり、顧客企業・キャンディデイトとの具体的な面談方法などをロールプレイングを交えながら身に着けます。


中途採用者に対しては、オンラインによる集合研修、E-Learningと配属先でのOJTを組み合わせ、学びと実践を交えた効果的な研修を提供しています。また、いつまでに何を身に付け、達成すべきかを明確に定めて、提示することで、中途採用者社員は、成長の道筋を具体的に理解しながら能力開発に取り組むことができ、早期の立ち上がりにつながっています。


また、配属先でOJTにあたる管理職やバディ(教育担当)をサポートするために、バディ向けのガイドラインなどを整備しています。さらに2026年5月から新入社員と現場で伴走するフィールドコーチを導入しました。フィールドコーチは現場で新入社員の実務をサポートし、業務遂行能力の向上と、早期の成功体験でやりがいの向上を図ります。これにより新入社員の早期戦力化と定着を実現し、当社グループの成長につなげていきます。


こうしたオンボーディングの結果、入社2年目の生産性は、年次の浅い社員が増える中でも、高い生産性を維持し、2025年度の入社2年目の生産性は228万円と全体平均を上回りました。     

コンサルタント一人あたりの月間生産性

キャリア育成制度

JACグループでは、社員一人ひとりが自身の能力を最大 限に発揮し、企業全体の成長に貢献できるようにするための キャリア育成制度を採り入れています。各社員には入社時に コンサルタントキャリアなど5つのキャリアパスが提示され、 定期的な見直しが行われます。 また、2025年からキャリア開発と離職率の抑制を図るた めにHR部門とキャリアについて個別に対話を行う「キャリア 対話」を開始しました。2025年度は新卒・中途採用2~3年目 の約460名を対象に実施しました。2026年度はコンサルタン ト部門のマネージャーなど約800名を対象として拡大する 予定です。 

管理職の育成

持続的に成長可能な組織・企業文化を醸成するためには、 増加するコンサルタントをリードする管理職の確保と管理職 の育成が重要です。管理職の確保のために、各部門の部長が 推薦した次期マネジャー候補に対して「ネクストマネジャー研 修」を実施し、毎年2回、昇格の機会を提供しています。 また、管理職の育成のためには、管理職向け「Mission & Duty」を設定し、定期的にそれぞれのレイヤーごとの研修を 実施しています。各レイヤーのMission & Dutyを明確化し、そ れを実践することで管理職レベルの高度化と精鋭化を図っ ています。また、JAC Standardをいかに自部門の運営に落と し込むかなどのディスカッションやチームビルディング、メン バーの評価方法、コンプライアンスなど、組織運営に必要と なる各種テーマを学ぶオンライン研修やワークショップを用 意し、管理職としての成長を促しています。

管理職研修の内容と取り組み

研修の内容

取り組み

新任管理職向け研修

管理職としての役割理解、マネジメント基礎、部下育成の考え方を習得するプログラムを実施

マネジメント研修

チームビルディング、目標設定、評価・フィードバックなど、実務に直結するスキルを体系的に学習

リーダーシップ研修

組織を牽引する力を養うため、意思決定力・影響力・変革推進力などを強化する研修を実施

後継者育成プログラム

ハイパフォーマーを対象に、将来の幹部候補としての視座を高める選抜型育成プログラム

OJTと集合研修の組み合わせ

実務経験を通じた学びと、体系的な知識習得を両立させる育成設計

ROIを意識した研修評価と改善

研修後の行動変容や成果を可視化し、継続的な改善と投資対効果の最大化を図る