三菱UFJ信託銀行株式会社
人事部 採用・キャリアグループ 課長 秋葉 優香 氏
三菱UFJ信託銀行株式会社は、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)の一員として、日本の金融を長年にわたり支えてきた信託銀行です。リテール、不動産、証券代行、年金、資産運用、資産管理など、信託ならではの高い専門性を活かし、幅広い分野で価値ある金融サービスを提供しています。
同社の歩みは、日本の経済発展とともに積み重ねられてきました。時代ごとに変化する金融環境や社会のニーズに応えながら、「信頼」を基盤とする姿勢を一貫して守り続けてきたことが、現在の確かな存在感につながっています。
現在は、デジタル技術の活用やサステナビリティへの取り組みを通じて、未来を見据えた金融のあり方を追求しています。
こうした変化のなかで、三菱UFJ信託銀行がどのような人材を求め、どのような想いで次の時代を見据えているのか——。
そこで今回は、人事部 採用・キャリアグループ 課長の秋葉優香氏にお話を伺いました。
──まずは、これまでのキャリアやバックグラウンドについて教えてください。
秋葉氏:
私は2009年に新卒で入社、法人のお客さまにかかる債権流動化商品の事務業務に5年間従事した後、外部の経済・政治調査研究機関に出向し、新興国のカントリーリスクに関わる業務を3年ほど経験しました。
その後、市場国際部(当時)、経営企画部を経て、現在は人事部採用・キャリアグループの課長として採用業務に従事しています。
―─RPO導入を検討した背景や、当時の採用課題について教えてください。
秋葉氏:
私が人事部に着任するタイミングで、230名の採用目標がありました。事務手続きについては一部の社員と派遣スタッフが中心となって対応していましたが、採用数の充足や各部門との連携を強化していくためには、さらなる改善が必要だと感じていました。当時の組織では、キャリア採用に関わっている社員は約1.5人程度で、採用専任として関わることが難しい状況でした。
そうした中で、客観的な視点や、採用市場の視点からのアドバイスを取り入れ、採用に対する意識自体を変えていく必要があると感じ、根本的な見直しを図りたいと考えたことが、導入検討のきっかけです。
―─当社を選んでいただいた決め手や経緯について教えてください。
秋葉氏:
もともとJACリクルートメントは人材紹介エージェントとして当社へのサポート実績があり、当社をよく理解してくださっていたことがきっかけの一つです。
率直な意見をいただく機会も多く、「本質的な課題を的確に指摘されている」と感じる場面が多々ありました。それらが採用を成功させるうえで不可欠だと感じており、信頼感を持ってRPOを導入する際の決め手となりました。
―─JAC RPO導入後の採用状況の変化について教えてください。
秋葉氏:
転職市場がめまぐるしく変化する中で、やはり採用マーケットの動きをタイムリーに捉え、従来の採用手法をブラッシュアップしていく必要があると感じていました。
特に、競争が激しい市場環境の中で、必要な採用数を確保しつつ、当社の求める基準とのマッチ度を維持することに課題がありました。
採用担当として社内への啓蒙活動を行ってきましたが、社員の立場から語られる言葉と、RPOとして採用の専門家の立場から発せられる言葉とでは、受け止められ方や説得力に違いがあると感じています。
また、RPOリクルーターが採用に関わる社員にメルマガを配信してくださっており、「確かにそうだな」といった根本的なマインドの変化が生まれつつあることを実感しています。専門家として俯瞰的・客観的な立場から情報や意見を発信していただいている点は、非常に効果的だと感じています。
―─導入後の社内(上層部・現場)からの声について教えてください。
秋葉氏:
RPOリクルーターがメルマガ発信など採用において専門的な情報を発信していただいたおかげで、社内でも採用のプロとして認知度が上がり、現場からさまざまな相談を受けていただいています。特にキャリア採用は管理職級のポジションが多いため、現場の管理職ともやりとりしながら、納得感を持って採用の進め方を共有してくださっています。
また、人事としては「他社ではどうやっているのか」「チェック項目などはどうなのか」など、俯瞰的な立場で意見をいただけるため、採用の相談窓口として十分に機能してくださっています。
──RPOパートナーとの関係性について、どのように感じていますか?
秋葉氏:
RPOパートナーとの取り組みは、まだ一年弱ではありますが、「これからも一緒に取り組んでいきたい」と感じています。
当初は、求人票のブラッシュアップや個別ポジションごとの改善といった、いわば“目の前の課題解決”が中心でしたが、ここ最近は、それ以上の価値を感じる場面が増えてきました。
RPOパートナーの皆さんには、さまざまな社員とのやり取りや実際の面接の場を通じて、当社の採用活動を立体的に見ていただいています。その中で、「なぜこの部分がボトルネックになっているのか」「ここを変えれば、会社全体としてより良くなるのではないか」といった、より根本的な視点での示唆をいただけるようになりました。
これまでは、求人票の表現や要件整理など、比較的スポット的・個別的な改善が中心でしたが、今後はそこから一歩進み、全社的な採用効率の向上や、より効果的な採用施策を共に設計していくフェーズに入ってきたと感じています。
すでにRPOリクルーターを中心に、採用プロセスや運用の在り方そのものを見直す動きも始まっており、横断的かつ抜本的な取り組みが可能になるのではないかという期待感があります。
「RPO=業務委託」という関係性にとどまらず、採用を軸にした“共創パートナー”として議論できる関係へと、少しずつ進化してきている実感があります。
―─今後、JAC RPOに期待することや、一緒に取り組みたいことについて教えてください。
秋葉氏:
現在、当社では毎年約200名の採用を目標に掲げています。この数字を確実に達成していくことは重要ですが、それ以上に意識しているのが「数だけを追わない」という点です。
キャリア採用である以上、「どのような方に、どのような期待をして入社いただくのか」という質の部分を疎かにするわけにはいきません。
特に信託銀行の業務は専門性が高く、「分かりにくい」と感じられる部分も多いのが実情です。求人票をいくら丁寧に記載しても、「本当にこれで業務の魅力や面白さが伝わっているのだろうか」と悩む場面は少なくありません。
一方で、当社には非常に魅力的な商品やビジネスがあり、その価値を十分に伝えきれていないことにもどかしさを感じています。だからこそ今後は、求人票という“テキスト”だけでなく、“人”を通じた訴求をより強化していきたいと考えています。
―─“数だけを追わない採用”を実現するために、どのような工夫をされていますか。
秋葉氏:
面接官は、候補者から見れば会社そのものを体現する存在です。面接の場で、何をどのように伝えるべきか、どこがこの仕事・この会社の本質的な魅力なのかを、面接官自身が理解し、言語化できているかどうかが非常に重要になります。
さらに、その情報を各エージェントの方々にも正しく理解していただき、候補者へとつないでもらう。地道な取り組みではありますが、結果的にはこうした積み重ねが、採用の質を大きく左右すると考えています。
同時に、社内の仕組みづくりも重要なテーマです。これまで採用規模の拡大や新卒採用の強化など、走りながら考える形で進めてきた部分も多く、高度化の余地がある業務も少なくありません。
同じ工数・同じ時間をかけているのであれば、もう少し効率的に、かつ効果を最大化できる余地があるのではないかと常に感じています。
専門性の高い現場の方々にも時間を割いてもらっているからこそ、「やり方」や「仕組み」を見直すことで、より良い成果につなげていきたい。そのパートナーとして、引き続きJAC RPOの皆さんと一緒に模索していきたいですね。
──RPO導入を検討している企業へのアドバイスはありますか?
秋葉氏:
多くの企業が、それぞれの状況の中で試行錯誤しながら採用活動に取り組んでおり、悩みが尽きないのも当然だと思います。
その中で、RPO導入を通じて私自身が強く感じたのは、「客観的な目線を入れることの重要性」です。
特にキャリア採用の場合、評価や判断を行う当社の面接官は、15年以上同じ会社で働いてきた社員が中心になるケースも少なくありません。
そうした環境では、知らず知らずのうちに「これが当たり前」「普通はこうだよね」という価値観や常識に縛られてしまうことがあります。
しかし、異なるバックグラウンドや価値観を持つ人財を採用しようとしているにもかかわらず、受け入れる側が固定観念にとらわれていては、新しい人にとって入りにくい組織になってしまいます。
外部の視点を入れることで、初めて「それは当たり前ではない」という気づきを得られる場面は、想像以上に多いと感じています。
RPOは、単なる業務効率化の手段ではなく、新たな知見や視点を即戦力として組織に取り込める点にこそ、大きな価値があると思います。
――最後に、貴社への転職を検討している方に向けて、働き方や人事制度、また求める人物像についてお聞かせください。まずは働き方について教えてください。
秋葉氏:
在宅勤務や時差勤務、フレックスタイム制など、多様な働き方を取り入れており、自分らしく働くことが可能な環境を整えています。
また、年に2回取得できる5営業日連続休暇を通じて、心身ともにリフレッシュすることも大切にしています。
この連続休暇はキャリア採用の方も入社初年度から取得可能であり、安心して長く働ける制度の一つだと考えています。
――キャリアステップについてはいかがでしょうか。
秋葉氏:
キャリア採用の方々については、まずお持ちの専門性やご経験を活かせる部署に配属されます。
当社はいわゆるジョブローテーションは行っておらず、ご入社後は、これまで培ってきた専門性を軸に、さらにそれを広げていく形で自律的なキャリア開発が可能です。ご自身の強みを活かしながら、腰を据えて専門性を磨いていただける点は、当社の特徴だと思います。
――どのような方と一緒に働きたいと考えていますか。
秋葉氏:
当社は非常に幅広いビジネス・業務を有していますが、どのポジションにも共通しているのは、お客さまや社会の課題解決に向けて、「我々に何ができるか」を日々考え続け、挑み続けている点です。
変化が激しい時代の中で、解決すべき課題も多様化していますが、当社がこれまで培ってきた専門性やソリューションを活かしつつ、新たなアイデアや推進力を加えていただけるという意味で、キャリア採用の方々がもたらす好影響は非常に大きいと感じています。
キャリア入社の方々は、すでに高い専門性やスキルをお持ちですが、信託銀行員として常にプロフェッショナルであり続けるためには、その学びを止めず、磨き続ける姿勢が欠かせません。高いアンテナを張り、周囲の方々と高め合いながら成長していける方に、ぜひご応募いただきたいですね。
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