求人数前年同期比:79%
求人数前期比(過去3年):
2021年 |
2022年 |
2023年 |
2024年 |
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7~9月 |
10~12月 |
1~3月 |
4~6月 |
7~9月 |
10~12月 |
1~3月 |
4~6月 |
7~9月 |
10~12月 |
1~3月 |
4~6月 |
112% |
90% |
151% |
96% |
156% |
68% |
157% |
59% |
95% |
91% |
108% |
85% |
2024年4~6月のシンガポール経済は、世界経済の不透明さへの懸念にもかかわらず、堅調な成長を維持しました。GDP成長率は前年比3.2%と予想を上回り、失業率も低水準をキープしています。特に好調だったのは製造業と金融・保険業です。一方、観光業は中国からの渡航者減少で回復が鈍化し、小売業は物価上昇で低迷しています。政府は財政・金融政策を通じて景気対策を継続しています。
先行きについては、世界経済の減速懸念が不透明さを増しており、米国・中国の景気後退や地政学的リスクが懸念材料となっています。政府はこれらのリスクに備え、経済の安定化に向けた取り組みを続ける方針です。シンガポール人の雇用安定化を図るため、就労ビザの引き締めなどを通じて外国人雇用の規制を続けています。
昨年9月からの新ビザ取得基準制度COMPASSの影響で、日本人比率の高い企業は就労ビザ取得が困難となっており、就労ビザが必要な日本人求人が減少しています。大手企業では、COMPASSの影響を受け、積極的にシンガポール人材を採用することで、日本人比率を低下させる動きが活発です。
現在就労している日本人スタッフの就労ビザ延長や、日本から赴任する駐在員の交代要員向けのEP(就労ビザ)の新規取得は許容されていますが、現地採用のポジションについてはシンガポール人や永住権保持者に限定する企業が増加しています。COMPASSの企業側審査項目である国籍の多様化、ローカル従業員の雇用比率において、自動的に20ポイントが付与される総スタッフ人数25人未満の中小企業では、引き続き日本人向けの求人を行うケースも見られますが、その数は多くなく、限定的な状況といえます。
2024年4~6月期のシンガポール求人市場は、世界経済の減速懸念が影を落とす中、求職者動向に明暗が分かれました。シンガポール人・永住権保持者は、景気減速懸念にもかかわらず、自身の市場価値を探るべく積極的に求人情報収集を行い、キャリアアップや給与アップ、ワークライフバランス改善などを求めて転職活動を行いました。
一方、外国人求職者にとっては厳しい状況が続きました。ビザ更新が認められず、新たな就労ビザ取得も困難な状況に直面した求職者が増加しています。さらに、部門の海外移管に伴い、転職を余儀なくされるケースも発生しています。

JAC Recruitment シンガポール法人 社長
Fahad Farook
■JAC Recruitment シンガポール 概要
https://www.jacgroup.com/jp/locations/singapore
■JAC Recruitment シンガポール 転職サイト
https://www.jac-recruitment.sg/ja
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