2024年1月18日

インドの採用・転職市場の動向 2023年10月~12月

世界11ヵ国で人材紹介事業を展開するJACグループは、拠点を展開しているインドでの、2023年10月~12月の人材紹介の市場動向をまとめました。

インドの採用・転職市場の動向 2023年10月~12月

インド:経済成長を見込んだ積極的な採用活動が継続

求人数前年同期比:122%
求人数前期比(過去3年):

2021年2022年2023年
1~3月4~6月7~9月10~12月1~3月4~6月7~9月10~12月1~3月4~6月7~9月10~12月
110%65%214%114%71%121%111%107%139%109%101%79%

<国内情勢>

堅調な国内消費と政府による大型設備投資によって、引き続き経済成長が見込まれると予想しています。特に半導体や電気自動車、再生可能エネルギーなど、先端産業分野において様々な産業政策を打ち出しています。また、四輪自動車の約50%近くのマーケットシェアを持つマルチスズキも年間100万台を生産可能な工場を新設するなど、引き続き大型投資が見込まれています。

<企業の現地採用動向>

特に四輪自動車関連企業の成長が見込まれることから、製造業のみならず、商社などの企業も採用活動も活発化しています。ただ、例年通り10~12月期は年末に向けて企業の採用活動が少しずつ落ち着きますが、1月以降にまた採用活動が活発化することが見込まれます。

引き続き経済成長が見込まれるインド市場への期待も大きいことから、営業拡大を目的とした営業職の採用活動が多く見られ、インド国内で競合する企業から更なる売り上げのシェアを拡大しようと日本人の採用やローカル企業への営業拡大を目的としたインド人日本語話者を採用する企業の動きが多くみられました。一方で、多くの駐在員が在籍する企業も多く、人件費を抑えるため現地採用へと切り替える採用ニーズが増えてくるものと予想されます。

<求職者の動向>

海外就業を希望する候補者の増加傾向は続いていますが、例年通り年末に向けて候補者の動きが鈍化しました。1月以降に企業の採用活動が活発化するにともない、求職者も活発化することが見込まれます。

インド就業を検討している求職者の特徴として、多くがインド以外での就業も視野に入れ、就業活動をしています。インドでの就業経験のあるシニア層の候補者は経験を軸に比較的ターゲットを絞ったポジションへ応募をされますが、若手層の候補者は業界を絞らず、インドでどのような経験を構築できるかを考慮しながら積極的に多くの求人に応募される傾向があります。優秀な人材には複数のオファーが提示されることもあり、引き続き売り手市場の転職マーケットが予想されます。

JAC Recruitment インド法人 社長 小牧 一雄

JAC Recruitment インド法人 社長
小牧 一雄

■JAC Recruitment インド 概要
https://www.jacgroup.com/jp/locations/country/india

■JAC Recruitment インド 転職サイト
https://www.jac-recruitment.in/ja

【ジェイ エイ シー リクルートメント アジア各社の求人数増減一覧】

 前期(7~9月)比前年同期比
シンガポール91%80%
マレーシア87%99%
タイ79%130%
インドネシア117%94%
ベトナム91%155%
韓国60%78%
インド79%122%
日本(※)95%100%

※日本企業の海外事業関連求人
注)アジア各社の求人数については、アジア各社が意図的に講じた戦略(高額帯年収の求人やスペシャリスト層求人に特化するなど)により、増減する場合もあります。そのため、アジア各社の求人数の増減は、各社の業績を直接反映するものではありません。

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