2024年1月18日

タイの採用・転職市場の動向 2023年10月~12月

世界11ヵ国で人材紹介事業を展開するJACグループは、拠点を展開しているタイでの、2023年10月~12月の人材紹介の市場動向をまとめました。

タイの採用・転職市場の動向 2023年10月~12月

タイ:EV生産への支援措置が決定。中華系企業の進出も加速

求人数前年同期比:130%
求人数前期比(過去3年):

2021年2022年2023年
1~3月4~6月7~9月10~12月1~3月4~6月7~9月10~12月1~3月4~6月7~9月10~12月
143%90%93%90%154%80%143%57%205%82%97%79%

<国内情勢>

タイ首相が委員長を務める国家電気自動車政策員会は、電気自動車(EV)の生産や投資を促進するため、EV3.5なる支援策を承認しました。補助金の支給、輸入関税の引下げ等が盛り込まれています。

2023年1~11月のバッテリー式乗用車登録台数は、4位までを中国メーカーが占めていますが、日本車メーカー4社がEV現地生産に向け、今後5年間で約6,150億円を投資する見通しを明らかにしています。

<企業の現地採用動向>

日系企業においては、採用を年明けに検討する企業が多く、選考活動の動きは鈍りました。中華系企業の進出に伴い、中国語スピーカーを求める求人が増加しているものの、母数が少ないことから採用活動が難航している企業も多い印象です。

東南アジア内ではベトナムへの新規進出企業が増加していますが、タイでも引き続き進出を予定する企業が多く、新規設立に伴う現地スタッフの採用ニーズもある状況です。マネージャーなどの管理職や、経理、ITといった専門職の募集ニーズがあるものの、人材不足により採用が長期化するケースも増えています。

<求職者の動向>

円安も追い風となり、子供の教育の為に海外移住を希望する求職者が増えてきました。ただし、タイのみを希望する求職者は少なく、あくまで複数国のうちの一つとして捉えているため、待遇面や業務内容などタイ以外の国もベンチマークとする必要があります。どれだけ求職者にとって魅力的なオファー内容を提示できるかが、引き続き採用のポイントといえるでしょう。

JAC Recruitment タイ法人 社長 ガヴィン・ヘンショー

JAC Recruitment タイ法人 社長
ガヴィン・ヘンショー

■JAC Recruitment タイ 概要
https://www.jacgroup.com/jp/locations/country/thailand

■JAC Recruitment タイ 転職サイト
https://www.jac-recruitment.co.th/ja

【ジェイ エイ シー リクルートメント アジア各社の求人数増減一覧】

 前期(7~9月)比前年同期比
シンガポール91%80%
マレーシア87%99%
タイ79%130%
インドネシア117%94%
ベトナム91%155%
韓国60%78%
インド79%122%
日本(※)95%100%

※日本企業の海外事業関連求人
注)アジア各社の求人数については、アジア各社が意図的に講じた戦略(高額帯年収の求人やスペシャリスト層求人に特化するなど)により、増減する場合もあります。そのため、アジア各社の求人数の増減は、各社の業績を直接反映するものではありません。

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