求人数前年同期比:55%
求人数前期比(過去3年):
2021年 |
2022年 |
2023年 |
2024年 |
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4~6月 |
7~9月 |
10~12月 |
1~3月 |
4~6月 |
7~9月 |
10~12月 |
1~3月 |
4~6月 |
7~9月 |
10~12月 |
1~3月 |
100% |
112% |
90% |
151% |
96% |
156% |
68% |
157% |
59% |
95% |
91% |
108% |
2024年のGDP成長率は前年比1.0~3.0%増予想です。消費者物価指数、コアインフレ率、ともに上昇率が昨年と比べ軟化する予想のため引き続き経済の安定が予想されます。今年はリー・シェンロン首相の退任、政権移行が予定されており、現在の与党である人民行動党(PAP)内ではローレンス・ウォン財務相が次期首相として内定しています。さらに2025年には総選挙も控えていることから、政権交代後の政策について注目されています。
シンガポールの転職市場は2017年以来の低水準で、2022~2023年の過去2年間で転職した労働者はわずか14.7%となり、2024年のシンガポール企業の採用は、従来よりも人材の採用がやや困難になる可能性があります。2023年に変更された外国人向け就労ビザの取得基準が2025年にも変更される予定であり、厳格化が進んでいるため、日系企業においては、より現地の人材採用に注力する必要があります。特に、昨年9月に導入された就労ビザの新審査制度(COMPASS)では、組織内の国籍の偏りを改善するための項目が設けられており、永住権を保持する日本人でさえも採用が難しくなり、他国籍の日本語話者やシンガポール人の採用が優先される傾向が強まっています。その結果、人材市場では熾烈な候補者獲得競争が起き、それに伴って一部の企業では外国人スタッフが在籍する部門の閉鎖や拠点移転などの措置を取る場合も見受けられます。新着求人の多くは既存スタッフの退職によって生じるリプレイスメントポジションですが、昨年から相談件数が増えている日本の新規進出企業からの新規ポジションの求人も見られます。
年間を通じて、候補者の登録が最も多いとされる1~3月期ですが、今年は弊社への登録者数も低迷しています。日本人求職者についても、就労ビザの取得が困難であるため、シンガポール内での転職活動が鈍化しており、同時にシンガポールへの海外転職の実現も難しい状況です。従来はボーナス支給後である年末から第一四半期以降にかけて、転職活動を開始する方が多い傾向にあります。特に日本人求職者に関しては、1月を過ぎるとEPやSpassなどのビザが更新されないという課題に直面し、転職活動者が急増しますが、来年1月からは就労ビザ取得基準がさらに厳しくなる見込みのため、転職市場の動きは鈍くなると予想されます。また、ビザ発給が不要なシンガポール人の日本語話者は母数が増加しておらず、ニーズは年々高まっているため、各企業の候補者獲得競争が激化しています。

JAC Recruitment シンガポール法人 社長
ファハド・ファルック
■JAC Recruitment シンガポール 概要
https://www.jacgroup.com/jp/locations/singapore
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https://www.jac-recruitment.sg/ja
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