※最新のシンガポールの採用・転職市場の動向レポートがリリースされています。

2023年7月~9月レポート

世界11ヵ国で人材紹介関連事業を展開するJACグループは、拠点を展開しているシンガポールでの、2023年7月~9月の人材紹介の市場動向をまとめました。

シンガポール:景気減退がみられる中、国外からの日本人求職者が増加

求人数前年同期比:99%
求人数前期比(過去 3 年):

2020年

2021年

2022年

2023年

7~9月

10~12月

1~3月

4~6月

7~9月

10~12月

1~3月

4~6月

7~9月

10~12月

1~3月

4~6月

120%

106%

131%

100%

112%

90%

151%

96%

156%

68%

157%

59%

<シンガポールの国内情勢>

4 月~6月も引き続き経済指標は低下傾向で、景気の減退がみられました。シンガポール経済開発庁(EDB)発表の5月の製造業生産高指数は同年同月比10.8%減少。電気・電子、半導体などの製造業を中心に下落の幅が大きく、3か月連続の落ち込みとなっています。それに伴い、5月の消費者物価指数は前年同月比で5.1%に減速し、前月を0.6ポイント下回る結果となりました。また、日本円に対するシンガポールドルが過去最高値の1ドル=107円をつけ、その後も高止まりで推移しています。

<企業のシンガポールにおける現地採用動向>

1月~3月に引き続き企業からの求人数は伸びており、新型コロナウイルスの影響による様々な海外渡航の制限が無くなったことから、特に日系企業の新規進出やM&Aにおける人材採用などのご相談が相次ぎました。4月には、シンガポール国内で活躍する高度人材を海外から誘致するCompass制度について、審査の追加情報がありました。また、就労ビザ申請のためのオンライン申請サイト(My MOM Portal)もリニューアルされ、企業からはCompass制度に関する人事戦略のご相談も増えました。審査基準への対策として、シンガポール人の採用を強化しようとする傾向も見られます。

<求職者の動向>

日本人求職者の登録は引き続き増加しており、特にシンガポール国外からの登録者が増え、国内登録者の2倍となりました。新型コロナウイルスの流行が収束傾向で海外渡航の心理的ハードルが下がった事もあり、実際に渡航して転職活動を行う人も増えています。シンガポール人も積極的な転職活動ではないものの、自身の市場価値を確かめる目的で登録する人も見受けられるようになりました。
求職者が企業を選ぶ際のポイントとして、在宅勤務と出社勤務の組み合わせである「ハイブリッドワーク」の導入が重要視されるようになっており、勤務形態に関する質問が増えています。

JAC Recruitment シンガポール法人 社長 ファハド・ファルック

JAC Recruitment シンガポール法人 社長
ファハド・ファルック

■JAC Recruitment シンガポール 概要
https://www.jacgroup.com/jp/locations/singapore

■JAC Recruitment シンガポール 転職サイト
https://www.jac-recruitment.sg/ja

【ジェイ エイ シー リクルートメント アジア各社の求人数増減一覧】

前期(1~3月比)

前年同期比

シンガポール

59%

99%

マレーシア

78%

82%

タイ

82%

138%

インドネシア

148%

100%

ベトナム

119%

91%

韓国

73%

79%

インド

109%

180%

日本(※)

100%

134%

※日本企業の海外事業関連求人
注)アジア各社の求人数については、アジア各社が意図的に講じた戦略(高額帯年収の求人やスペシャリスト層求人に特化するなど)により、増減する場合もあります。そのため、アジア各社の求人数の増減は、各社の業績を直接反映するものではありません。