※最新のベトナムの採用・転職市場の動向レポートがリリースされています。
世界11ヵ国で人材紹介関連事業を展開するJACグループは、拠点を展開しているベトナムでの、2023年7月~9月の人材紹介の市場動向をまとめました。
求人数前年同期比:91%
求人数前期比(過去 3 年):
2020年 |
2021年 |
2022年 |
2023年 |
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7~9月 |
10~12月 |
1~3月 |
4~6月 |
7~9月 |
10~12月 |
1~3月 |
4~6月 |
7~9月 |
10~12月 |
1~3月 |
4~6月 |
132% |
116% |
88% |
180% |
76% |
60% |
248% |
111% |
84% |
67% |
137% |
119% |
統計総局(GSO)の発表によると、2023年1月~6月期に全国で新規設立された企業は前年同期比0.5%減の7万5874社となり、アフターコロナで急回復傾向がみられた状態から落ち着きつつある様子がうかがえます。2023年6月の全国消費者物価指数(CPI)は前月比+0.27%上昇、前年同月比では+2.0%上昇で、要因は食品価格と電気料金の引き上げ。
GDPについては4月~6月の成長率は前年同期比+4.14%と減速。輸出産業がリセッションの様相を呈するのに対して、内需刺激策や観光促進活動によりサービス業が引っ張っている状況となっています。
4月~6月は例年、求人需要が高いシーズンではありますが、今年は足元の景況感により各企業における採用活動に濃淡がみられます。世界的インフレに伴う買い控えや半導体不足による生産停滞の影響を受けている製造業では、増員募集は減少し、欠員補充を目的とした採用が中心となっています。一方、好調を維持しているサービス業では採用活動が活発化しており、IT業界ではコストファーストを意識した採用から、能力のある人材を適切な待遇で採用する企業が増加傾向にあります。
今年に入ってから、外国人に対する労働許可証の発行難易度が増していますが、その許認可に関する理由とは別に、現地化へ舵をきり、日本人駐在員を減らして日本人・ベトナム人の現地雇用人材を増やしている企業が増えている傾向もみられます。
新しい機会を求めて転職活動をしている求職者は、継続してマーケットに出てきている状況。給料を第一優先として転職活動を行う求職者だけではなく、やりがいやキャリアアップ、福利厚生の充実などを目指した求職者も増えてきており、求職者デマンドの多様化が見受けられます。
日本からベトナムへの海外転職希望者数は横ばい傾向。中長期的な実現に向けて情報収集を行っているフェーズの方も多く見られます。労働許可証発行の厳格化が、ベトナムでの転職希望者における転職活動の抑制要因となっており、早期の緩和が強く望まれます。

JAC Recruitment ベトナム法人 社長
渥美 賢吾
■JAC Recruitment ベトナム 概要
https://www.jacgroup.com/jp/locations/vietnam
■JAC Recruitment ベトナム 転職サイト
https://www.jac-recruitment.vn/ja
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