※最新のインドの採用・転職市場の動向レポートがリリースされています。
世界11ヵ国で人材紹介関連事業を展開するJACグループは、拠点を展開しているシンガポールでの、2023年7月~9月の人材紹介の市場動向をまとめました。
求人数前年同期比:180%
求人数前期比(過去 3 年):
2020年 |
2021年 |
2022年 |
2023年 |
||||||||
7~9月 |
10~12月 |
1~3月 |
4~6月 |
7~9月 |
10~12月 |
1~3月 |
4~6月 |
7~9月 |
10~12月 |
1~3月 |
4~6月 |
115% |
109% |
110% |
65% |
214% |
114% |
71% |
121% |
111% |
107% |
139% |
109% |
国連による最新の推計によるとインドは2023年にも総人口が中国を超え、世界1位になるとみられています。若い年齢の人口が多いこともあり、今後も高成長への期待が高く、消費市場としても、生産拠点としても非常に潜在力があります。経済成長率も6%近くで推移しており、特に個人消費は底堅く、緩やかに右肩上がりで推移しています。また、経済を反映する乗用車の販売数についても2023年4月には、33万台と、7ヵ月ぶりに30万台を超え、緩やかではありますが今後の経済の成長も期待が持てる状況です。
乗用車の販売数が底堅く伸びていることもあり、特に自動車関連の企業の採用活動は非常に活発化しています。特に新たな拠点設立など今後の事業拡大を目的とした採用が増加傾向にあります。一方でインド人の採用動向については、企業の採用活動が活発化することで候補者への転職の機会も増加するため、退職による補填的採用活動も増加傾向にあります。また、日本人の採用動向については、日系企業への営業拡大を目的とした採用活動が多く見られ、インド国内で競合する企業から更なる売り上げのシェアを拡大しようと積極的に日本人を採用する企業の動きが多くみられました。
ただ、優秀な人材には多くの企業からの積極的なアプローチがあり、オファーを提示しても他社からのオファーを承諾してしまうなどして採用活動が長期化する傾向にあります。
日本人の動向については海外就業を希望する候補者が増加傾向にありますが、インドだけに絞って就職活動を行う候補者はまだまだ少ない状況です。他国の就業も視野に入れながら、積極的に求人に応募しています。他国も含め比較的多くの求人があることから、複数の企業の選考を同時に受け、年収などの条件面も考慮し、最善の選択をしようと考える候補者が増加傾向にあります。
インド人の動向については4月以降に多くの企業が実施する評価のタイミングにあわせて、多くのインド人が年収アップを目的として積極的に転職活動が行われました。通年の昇給(10%程度)に加え、転職をする際に20%から30%程度の昇給を希望することが一般的なマーケット相場となっており、採用する際には現年収から約30%近く昇給した年収のオファーを提示することが求められるなど、採用コストや人件費に対して柔軟な対応が求められます。

小牧 一雄
■JAC Recruitment インド 概要
https://www.jacgroup.com/jp/locations/country/india
■JAC Recruitment インド 転職サイト
https://www.jac-recruitment.in/ja
【ジェイ エイ シー リクルートメント アジア各社の求人数増減一覧】
※日本企業の海外事業関連求人
注)アジア各社の求人数については、アジア各社が意図的に講じた戦略(高額帯年収の求人やスペシャリスト層求人に特化するなど)により、増減する場合もあります。そのため、アジア各社の求人数の増減は、各社の業績を直接反映するものではありません。